中津川代官所

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中津川代官所は久々利役所と共に、年貢収納が第一の用務であり、これを中心にして春の宗門改め、川除け見分、秋の検見役などを行った。又年賀について久々利では、年頭の村役人の礼を役所御頭が領主名代として受けたが、中津川代官所管下である恵那郡内の村むら庄屋、問屋たちは福島役所に出頭して、領主に賀詞をのべた。(享保八年福島役所焼失後は御用捨となったが、実際は続いていたようである)このように実務的処理が中心であった。すなわち下役の者が村を廻り年貢米の処置について勘定所へ通知の上で払下代金を処理して、勘定仕上帳を下級役名印奥書で調製されていたし、村方よりの請願書も下役宛名で出させており、それぞれを代官所で裁許した。
 しかし、重要事項や臨時の事件については、福島役所に申達して年寄(家老)の指図を請けた。