一 辻原 高持長七郎 年四拾
同人女房 年廿九
同人母 年六拾弐
同人女子たね 年拾弐
同人男子権 年八つ
同人弟 清之助年廿五
同人男子又次郎年五つ
同人女子さん 年三つ
右男女〆八人宗旨代々禅宗旦那寺
千旦林村 大林寺
人数〆八人内 男四人 女四人
右男女宗旨相改別儀無御座候
辻原 長七郎
「右男女宗旨相改(あいあらため)別儀御座なく候 辻原 長七郎」と証明している。岩村領のむらむらの宗門改帳は、一人、一人について旦那寺をつけている。それはつぎのようである。
一 禅宗当村禅林寺旦那 弥兵衛組下
久次郎印 年五拾三
一 同宗 同寺 女房 年五拾壱
一 同宗 同寺 男子与六郎 年七
一 同宗 同寺 女子せこ 年拾六
一 同宗 同寺 姉 さく 年五拾八
一 同宗 同寺 いとこ久三郎 年六拾
一 同宗 同寺 久三郎女房 年四拾五 (享保二年 飯沼村分)
筆頭者の久次郎について「禅宗当村禅林寺旦那 弥兵衛組下」とあげ、次は同宗同寺・誰・年○歳とあげていき一家が終わると、一として次の家族にうつるわけである。こうして五人組ごとにまとめて人数を示して、次の五人組にうつる。つまり、「五人組切」ごとに証明の形式をとっている。
こういう書式は苗木領内のむらむらも同様であるが、日比野村宗門帳は、
一 日蓮宗 五拾九歳 佐右衛門印 (尾沢家文書)
というように年齢を名前の先にあげている。
日比野村宗門改帳 水垣清氏蔵
次に、戸主と家内合計人数をあげ、その内訳を記していく形式であるのが、茄子川村馬場藤十郎領(旗本)のものである。
浄土宗 年三拾二
一 久右衛門家内拾一人
高持 禅宗
女房年廿六 在所ハ上手向村
五右衛門娘
浄土宗
男子与市郎年六ツ
禅宗
祖母
禅宗
下人金十郎年四拾四
同宗
下人喜左衛門年廿四
同宗
同 太郎平一九
同宗
下人権太郎年拾五
同宗
同 彦助 年八ツ
同宗
下女 つじ 年十九
同宗
同 つま 年四十四