[宗門一本紙]

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宗門帳に記載するにあたり、その家だけ別にとりだして、一家だけの「宗門改帳」をつくることを、宗門一本紙(一代切宗門自分一札)といって、格別な事柄をしたことの褒賞の意味でなされることがあった。苗字、帯刀を与えるのと同じである。
 天保一三年(一八四二)中津川宿本陣市岡長右衛門は「御勝手方の世話致し候付 宗門一本紙仰付られ候事」(萬記・市岡政治)とあって、本陣市岡家は宗門一本紙であった。