行方不明

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宗門帳の記載の中で、あるいは、欠人帳の中に「行方相知れず申候」とか、「乞食に罷出候」というのがある。これらが本当に行方が分からなくなったのか、本当に乞食となって出村したのか判明しないが、こうした記載が湯舟沢村宗門帳の享保二~二一年間に九件(男七、女二)ある。次のようである。
  年代  名前  年齢  性別  行方不明  乞食  続柄など
  享保二  長松  一五(歳)  男  ○  ○  当村 平作甥
  享保四  亀之助  四四  男    ○  二郎兵衛長男
  享保五  小二郎  一〇  男  ○  ○  武平の子、利右衛門に譜代奉公
  享保七  長太郎  一三  男  ○    彦次郎男子
  享保七  はつ  一五  女  ○    彦次郎いとこ
  享保九  小助  三〇  男  ○    小七郎次男
  享保九  亀二郎  一九  男  ○    当村、武平悴
  享保一〇  ひい  七  女  ○    山口村、与惣兵衛娘養子
  享保二一  舟左衛門  三二  男  ○    平四郎長男

 以上から分かることとして、一〇歳、七歳というように、子どもの行方不明が多いのが、一つの特色となっている。