井ざらい

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毎春、苗代前に「井がかり仲間」が全員出動して、取水口の保全修理から井水溝の底ざらえをした。扇状地形で堰底が砂礫のため流水の力で浸食をうけることもなく、かえって上流からの土砂礫が運搬されて浅くなるので、毎年の井ざらい(渫)は必ず実施しなければならなかった。このため井堰についている井道はますます高くなる傾向で、井ざらいで土砂礫を両側にあげるか、片方にあげるかも約束があった。また井ざらいも全体を全員で行うか、分担して行うか、それぞれ井ざらい仲間(井下(いした))できまっていた。