① 秋葉講、津島講、伊勢講などの様に御師らによって組織され、集落の分社を中心にして講がつくられた。
② 民間信仰ではあるが、仏教などの宗教に起源をたどることのできる講。
③ 庚申講などの様に民間信仰であるもの。
などである。
Ⅳ-57 五百羅漢寄進の講名一覧
しかし、民間信仰の場合は、その時代、時代により移り変わりがあり、どの範囲に入るのかはっきりした線を引くことはできない。勧化帳に見られる講は、②の範囲に位置づけられ、観音講は観音の霊場を巡ることで知られる様に観音に対する信仰が源流であり、阿木・広岡、川上(かおれ)庚申堂など市内各所に近世につくられた三十三観音の石像が建立され、川上観音堂には三十三観音と千手観音が祀られている。
また、和讃講は経文の偈[仏の力をたたえる]を和文にして謡うものである。行者講は山岳宗教とかかわり川上庚申堂には役行者の石像が造立され、恵那神社にも合祀されている。念仏講については、呼称は一つであるが、多様な面があるので項を改めて書くことにする。