中老

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若キ者のところで「中老」の呼び名が出て来るが、若キ者と同じように、その実態ははっきり分からない。紛争の解決や祭りの出店の場所割りに中老が出てくるが、村内での位置も判然としない。ただ、言えることは、村内で中堅として一般農民と若キ者の間にあったと考えられる。また、他の地方では「耳順」と呼ばれる段階もあるが、この地方では文書などにもその名を残していない。村内でのこのような組織が、解明できない。
 「全国風俗御問状」は老人の祝いを八八歳のみを書き、他には行われていなかった。八八歳の祝いに「桝搔(ますかき)」をつくり隣家などへ配ったとある。