苗木領内の植林

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苗木領内の育成林業政策としての植林が進められるようになって来たのは、何時頃かはっきりしない。天保五年(一八三四)の領内村々への触状によると、去る文政六年(一八二三)より一〇か年の間、村の者全員で御立山並びに総ての山に植樹をするようにいいつけられた。天保四年(一八三三)は、前年の通り植付けた村々も多くあり、一段と精を出した。又々当年(天保五年)より年限を切って植付けをいいつけたが、格別穀高にて一同難渋しているから当年はなしで、また来年よりは年限植えもいいつけられているので、その時は追って通知するという趣意である(福岡町史・史料編・上巻)。これによると長期間にわたって計画的な植林が行われているが植樹については不明である。