往還掃除丁場(貢租参照)の課役である。和宮下向にあたりこの負担がどれ程あったか。八月二三日には岩村表より廻文で道つくりを申しつけられ、同月二五日より中山道の道つくりがはじまった。道つくりとは「道両際弐間通り　中高かまぼこに仕立る」ことで、飯沼村の割当分は三丁八間あって、それを「高壱石目ニ付三尺壱寸八分」の割で割当をしている。例えば利八組(六番組)では

　このように百姓の高に応じて　五人組ごとに道つくりの責任をもたせた。利八組以外の持分は次のようである。
　仙治組　　　二四間五尺、　栄助組　三三間四尺、　茂左衛門組　一五間二尺、　又六組　四間一尺、
　長右衛門組　一七間四尺、　鎌吉組　三〇間二尺、　新吉組　　　一七間一尺、　源蔵組　二五間、
　　その他村もち・寺社分・小野川分などで、一二間二尺分は利兵衛が銀一〇匁七分でうける。
　中山道東側から組ごとに順次割当てをした。この人足賃銭は一人分二五六文と定めている。出勤にあたっては　責任者として庄屋・組頭級の百姓が役人として引率していった。この役人代は二六四文であった。
　道づくり出勤は和宮関係で記録にでている分だけで次のようである。

　以上で　八月二七日から一〇月二四日の間で　中山道つくり人足と役人の計は一七三人となる。