苗木領主友禄は同年七月二九日「御誓文」・「政体書」の趣旨に拠って家政を一新し旧来の弊習を一掃する態度を明らかにした。その具体的な方策としては人材登用が今日的課題で急務であるとして、今後三格(給人・中小姓・徒士)を廃止し、適材を登用して人事の刷新を計る「告論文」を発表し改革に意欲を見せた。
その後八月二二日諸士の職制階級が発表され役替も行われた。特に目立つのは徒士層であった。青山稲吉が五位に位置づけられていることが特色である。
しかし先に「告論文」の趣旨であった三格の廃止はみられなかった。
Ⅸ-12 職制階級