口米

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口米は米納の本年貢に付加されるもの。幕領では、はじめ年貢を取り扱う代官所の費用とされ、欠(かけ)米・込米とも言われていたという。欠米は年貢輸送の欠損の足しにし、込米は、年貢米を計量するときの不足を補うものとして徴収されたが、いずれも年貢米の桝(ます)減りを補うものに変わりはない。元和二年(一六一六)幕府によって、年貢米一俵(三斗五升入)につき一升の課率が定められた。苗木藩では四%、本年貢一石につき四升であった。