▲ 江戸廻し御膳米、めいめい売人につき一日に壱升ぐらい選り申し候、御並米、八・九升より壱斗ぐらい選り申し候
一、与頭・五人頭其の最寄へ罷出・米寄相(合計)改め・五人頭枡取仕り(枡扱い役)・俵致し上かわ(二重俵)相掛け・小口かがり・ふどう掛け(不動縄)・入札・小口札・差札共に相付け置候、村中三日に受取申候
一、御米御改めの御役人様御出の節、米御覧に入れ、貫目相記し申候、御請書御役人様へ差上げ申し候
一、御差図日限の内に黒瀬、問屋孫七郎へ相渡し申し候、右駄賃一俵に付、中野方村より黒瀬迄、弐百五拾文づつに御座候
一、翌春御廻し分は、拵え立候て御蔵へ詰置申し候(以下略)
御年貢通い帳 高山区所蔵
黒瀬では、苗木藩各方面から届けられる江戸廻米を「米揃え」して藩役人の見分をうけ、舟積みして木曽川を桑名湊まで送った。桑名では廻船に積み替え、海路を江戸まで廻送された。苗木藩江戸廻米運賃は、桑名までの諸入用が村負担であったといわれている。