一一代 山村良〓(たかひろ)  恒次 三郎九郎 甚兵衛

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 常陸国谷田部藩主(一万六三〇〇石)細川玄蕃頭興晴の四男として安永三年一〇月一七日出生。良喬嗣子なきため養子となる。寛政一〇年良喬に随って参府将軍家斉に初御目見した。文化一三年二月二八日良喬隠居に付家督を継ぐ。
 文政三年六軒町の明屋敷に学問所を創設して家中の子弟に四書・五経(註3)を授け、農商の有志者にも入学を許した。木曽学問所の嚆矢で後の青莪館の前身である。
 文政一〇年三月二五日没す。享年五四歳。法号仁寛院殿俊道宗賢大居士。興禅寺に葬る。