定使

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宿内は勿論のこと宿と宿、宿と村々などへの使い走りをし、定使や飛脚の他には何ら通信機関はなかった当時においては欠くことの出来ない存在であった。村方ではこのような役を「七里」と称している。
 宿には家が密集し人口も多いので、町方事務も相当にある。これは年寄が四名いて取扱っている。
 在郷には組頭が数名いて、庄屋の監督下にあって事務を処理していくことは、宿のない村と同様である。馬籠村では、庄屋が問屋を兼ね本陣を営み、同時に伝馬役も務めているという有様であるから、記録の上では仕事が混雑している。