道普請は三月上旬に福島役所から見分に来村し馬籠村内の道には畳石敷の場所が多く、六月には峠から新茶屋まで、組々の受持の修理をしている。「大黒屋普請出人夫留」にその普請区分が次のようにある。
(表)
六月と七月中に馬籠村組中にて道作りをしたが、八月に入り大雨にて土押し流したので、八月一〇日福島役所手塚庄兵衛より、道荒れた場所に砂入れ普請するよう申し渡しが書面にてあったので、人足五〇人を組頭源十が率いて出たが人の手許りでははかどらず馬を出すことにしたが、馬が間に合わず、止む得ず翌一一日に馬を出して、砂入れを行い道路の補修作業は完了した。