年(西暦).月.日 |
那須疏水関連事項 |
備考 |
明治3(1870) | 白井喜左衛門ら用水開削による那須野ヶ原開拓計画を立てる ※西那須開拓史 | K4(M元)戊辰戦争 |
〃 〃( 〃 ). 5. | 上記計画に基づいて、民部省職員の那須野ヶ原調査あり ※西那須開拓史 | M4 廃藩置県 M6 地租改正条例 |
〃 9(1876).10.29 | 栃木県令鍋島幹、大田原出張の際(夜の宴席)に那珂川上流から鬼怒川に至る運河構想を打ち出す ※疏水百年史 | |
〃10(1877). 1.5 | ~10日 那須・塩谷郡の勧業課付属(勧業委員)の6人(印南丈作・矢板武ほか)運河計画のために細竹~氏家を実地踏査 ※疏水百年史 | M10 西南戦争 |
〃 〃( 〃 ). 1.17 | 印南丈作、上記の調査報告書・絵図・資金計画書を県に提出 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ). 2.7 | ~13日 県職員の2人、地元の3人(印南・矢板・白井喜作)の案内で上記(1.5~踏査)路線を実地踏査 ※疏水百年史 | M10.4.17 南一郎平復命書 |
〃 〃( 〃 ). 5.11 | ~14日 鍋島栃木県令、印南・矢板等の案内で百村から矢板まで運河予定線を踏査 ※疏水百年史 | |
〃11(1878). 8.11 | ~10月26日 測量技師の渋沢弥作、運河路線の正確な測量 ※疏水百年史 | M11 栃木県那須牧場開設 |
〃 〃( 〃 ).10.29 | ~12年4月23日、上記の測量に基づく運河設計書作成 ※疏水百年史 | |
〃12(1879). 6.28 | 栃木県令鍋島幹、「那須原水路開鑿之儀上申」を内務卿伊藤博文宛に提出 ※開拓・通船 ※水路延長約45km、総工費16万5774円余 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ).11.14 | 内務卿の伊藤博文・大蔵大輔兼勧農局長の松方正義、印南丈作・矢板武の強い要請により那須野ヶ原を視察(烏ヶ森ほか) ※疏水百年史 | |
〃13(1880). 9. | 那須野ヶ原の農場関係者(三島弥太郎ほか8名)、農場の飲用水路開削を願い出る「那須原水路開鑿之儀ニ付願」を栃木県令鍋島幹宛に提出 ※飲用水 ※開削資金およそ2万2707円 ※疏水百年史 | M13.8 肇耕社開設 M13.9 那須開墾社開設 |
〃 〃( 〃 ). 9.22 | 栃木県令鍋島幹、「那須原飲用水路開鑿之儀伺」を内務卿松方正義宛に提出 ※開削資金:2万2707円余 ※後に3万4801円余の追加 ※疏水百年史 | |
〃14(1881). 1.10 | 上記の件、県から許可指令あり ※県の直轄工事 ※疏水百年史 | M14 加治屋開墾場開設(大山・西郷) |
〃 〃( 〃 ). 9.23 | 那須原飲用水路、着工 ※疏水百年史 | M14 青木農場・佐野農場開設 |
〃15(1882).10. | 印南丈作と矢板武、「那須郡細竹村地内那珂川ヨリ塩谷郡氏家駅地内鬼怒川ニ達スル通船水路測量之儀請願」を農商務卿西郷従道宛に提出 | M14 那須東原開墾社開設 |
〃 〃( 〃 ).11.8 | 内務卿:山県有朋(後の首相・公爵)、飲用水路工事中の細竹・西岩崎を視察 ※疏水百年史 | M15 鍋島農場の前身(石丸・深川農場)開設 |
〃 〃( 〃 ).11.14 | 那須原飲用水路完成 ※栃木県令:藤川為親、細竹から箕輪まで舟で下る 〃 | |
〃 〃( 〃 ).11.15 | 那須原飲用水路通水式 ※細竹~千本松(約15km)ほか、藤川県令列席 ※疏水百年史 | M15 安積疏水完成 |
〃16(1883). | 栃木県令藤川為親、「那須原田用水路開通ノ儀上請」を農商務卿西郷従道宛に提出? ※灌漑 ※疏水百年史 | M16 傘松(品川)農場開設 M16 共墾社開設 |
〃17(1884). 5. | 那須野ヶ原の農場関係者、「水路開鑿ノ儀ニ付歎願」を栃木県令三島通庸宛に提出 ※灌漑・通船 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ). 5. | 農商務卿西郷従道、「那須原疏水起業及工事経費御支出之儀ニ付伺」を太政大臣三条実美宛に提出 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ). 6.13 | 印南丈作・矢板武、「那須原水路試鑿之儀ニ付御願」を栃木県令三島通庸宛に提出 ※隧道の試削 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ). 7. | 岩崎隧道・亀山隧道の「試鑿」(試験掘り)工事開始 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ).10. | 印南丈作・矢板武、「那須原疏水御起業之儀ニ付続願」を栃木県令三島通庸宛に提出 ※灌漑 ※疏水百年史 | M17 新陸羽街道・塩原街道開通 |
〃18(1885). 2.13 | 印南丈作・矢板武、「那須原疏水ノ儀ニ付歎願」を栃木県令樺山資雄宛に提出 ※灌漑 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ). 3.24 | 農商務卿松方正義・内務卿山県有朋、「那須原野疏水ノ儀ニ付上申」を太政大臣三条実美宛に提出 ※灌漑 ※4月1日、10万円の下付認可 ※疏水百年史 | M18 毛利(豊浦)農場開設 |
〃 〃( 〃 ). 4.15 | 那須疏水起工式(於 烏ヶ森)※内務省土木局の直轄工事 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ). 8.14 | 分水路の工事着工 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ). 9.15 | 那須疏水通水式(於 三島の肇耕社事務所) ※疏水百年史 ※北白川宮能久親王・内務卿:山県有朋・土木局長:三島通庸・栃木県令:樺山資雄等列席。※来賓等、通水式に先立ち西岩崎を見分し、5艘の舟で下る ※本幹水路(西岩崎~千本松の約16.3km)完成 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ).10.25 | 内閣顧問の黒田清隆(伯爵・後の首相)・土木局長の三島通庸ら、開通間もない西岩崎を視察し、その後、舟で三島まで下る ※下野新聞 | |
〃19(1886). 8. | 4本の分水路(本線)完成 ※約46.2㎞ ※疏水百年史 | M19.10 東北本線西那須野まで開通 |
〃 〃( 〃 ).12.16 | 那須疏水を管理する[那須水組]発足 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ).12. | 第四分水縦堀開通 ※疏水百年史 | M19.12 東北本線、黒磯まで開通 |
〃20(1887). 6.15 | 第二分水品川堀開通 ※約10.4km ※疏水百年史 | M20 戸田農場開設 |
〃21(1888). 9.14 | 第四分水西堀開通 ※約10.6km ※疏水百年史 | M26.11 新木ノ俣用水開通 |
〃36(1903). 9.7 | 那須疏水普通水利組合認可(那須水組を改組)※11.20、「成立」※疏水百年史 | M27~28 日清戦争 |
〃37(1904). 9.28 | 新取入口(第二次取入口)新設工事着工(起工式) ※品川日記抄 | M37~38 日露戦争 |
〃38(1905). 6. | 新取入口(第二次取入口)新設工事竣工(24,150円)※渠口改築記・那須疏水 | |
明治38(1905). 6. | 新取入口下流部の水門近くに「那須疏水渠口改築記」を建立 ※渠口改築記 | |
〃 〃( 〃 ). | 疏水橋開通 (西岩崎) ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ).11. 8 | 新取入口(第二次取入口)開通式(品川日記抄に11月5日と) ※那須疏水 | |
〃 〃( 〃 ).11.23 | 「疏水橋之記」建立 (西岩崎) | |
〃39(1906). 5. | 旧取人口(第一次取入口)を「改築シテ」予備の水門とす ※水門碑文 | |
大正4(1915). 3. | 取入口を旧取入口(第一次取入口)に戻すべく、堰堤工事着工 ※那須疏水 | |
〃 〃( 〃 ). 夏 | 取入口を旧取入口に戻す(便宜上、第三次取入口とす) ※那須疏水 | |
T7 東野鉄道(西那須町~黒羽)開通 | ||
昭和3(1928). 5.10 | 第三次取入口、水門移転工事・上部のアーチ石積み工事等着工 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ). 6.23 | 第三次取入口、水門移転工事・上部のアーチ石積み工事等竣工 ※田島日記・疏水百年史 | S初 可知博士の地下ダム構想 |
〃 〃( 〃 ). 6.27 | 同上、視察のため栃木県知事別府総太郎氏来訪 ※記念碑除幕式 ※田島日記 | |
S9 黒磯上水道完成(水源は那須疏水) S12.7 日中戦争開戦 |
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〃13 (1938). 9. 1 | 大洪水により西岩崎の那珂川堰堤・蛇尾川近くの本幹水路損壊 ※疏水百年史 | |
〃15 (1940). 春 | 西岩崎取入口堰堤、復旧工事完成 ※疏水百年史 | S16.12 太平洋戦争開戦 |
〃27 (1952). 3.10 | 那須疏水土地改良区設立(認可) ※疏水百年史 | S20.8 太平洋戦争終戦 |
〃30 (1955). 3. | 第四分水分水堰を改修 ※疏水百年史 | S27 青木に那須疏水を利用したした小水力発電所開所 |
〃31 (1956). | 那須疏水土地改良区において『那須疏水』を発刊 | |
〃32 (1957).12. 8 | 那須疏水土地改良区事務所竣工式・「那須疏水記」の碑除幕式 ※疏水百年史 | |
〃34 (1959). 9. | 第一分水佐野地区、水利権を上豊浦地区に配転し組合から脱退 ※疏水百年史 | |
〃35(1960).3 | 第一分水口の分水堰改修 ※疏水百年史 | S39.10 東京オリンピック |
〃 〃( 〃 ). 5.21 | 渡辺美智雄氏、那須疏水土地改良区理事長となる ※疏水百年史 | S41.7 新木ノ俣用水隧道事故 |
〃42 (1967).10.23 | 那須野ヶ原総合開発事業の基本計画決定 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ).12. 1 | 国営那須野原開拓建設事業(那須野ヶ原総合開発)の事業所開設 ※昭和43.10.7起工式(於 三島中学校、横川知事らのクワ入れ) ※疏水百年史 | |
〃44 (1969). 3 | 総合開発による蛇尾川サイホン完成 ※疏水百年史 | |
〃45(1970). 2.17 | 那須疏水土地改良区を中核とする那須野ヶ原土地改良区連合発足(認可) ※16の土地改良区が所属 ※那須野ヶ原 | |
〃 〃( 〃 ). 3 | 総合開発による亀山暗渠水路(亀山隧道)完成 ※922m ※疏水百年史 | S45 米の生産調整開始 |
〃 〃( 〃 ). 3 | 総合開発による本幹水路(二号開渠水路)の改修完成(1355m)※疏水百年史 | |
〃46(1971). 3 | 総合開発による熊川サイホン完成(80m) ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ). 3 | 総合開発による本幹水路(小結~青木、2410m)の改修完成 ※疏水百年史 | |
〃47(1972). 3 | 総合開発による本幹水路(青木~洞島、4028m)の改修完成 ※疏水百年史 | |
〃48(1973). 2.28 | 那須疏水の水利権を国に返還 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ). 3 | 総合開発による本幹水路(洞島~千本松、4820m)の改修完成 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ). 3 | (S49.3?)総合開発による本幹水路(岩崎第一号開渠水路、230m)改修完成 〃 | S48 深山ダム完成 |
〃49(1974). 3 | 総合開発による縦堀・西堀・高阿津放水路の分水口完成 ※疏水百年史 | |
〃 〃( 〃 ). 9 | 総合開発による西岩崎頭首工(第四次取入口)着工 ※疏水百年史 | S49.12 東北自動車道開通 |
〃50(1975). 3 | 総合開発による西岩崎第一暗渠水路の新設完成(131m) ※疏水百年史 | |
〃51(1976). 4.24 | 西岩崎頭首工(第四次取入口)通水式 ※最大取水量:毎秒8.65m3 ※疏水百年史 | |
〃52(1977). 3. | 総合開発による新しい第一分水口・第二分水口完成 ※疏水百年史 | S55.9 赤田調整池完成11.9式典 |
〃54(1979). 3 | 総合開発による新しい第三・第四分水口完成 ※疏水百年史 | S55 「那須野ヶ原疏水太鼓」発足? |
〃60(1985). 9.15 | 那須疏水土地改良区において『那須疏水百年史』を発刊(実際は昭和61.1) | S57.6 東北新幹線開通 |
〃61(1986). 4.28 | 那須疏水土地改良区事務所、現在地(接骨木)に新築移転 ※疏水を歩く | |
平成6 (1994). 8.10 | 栃木県知事渡辺文雄氏、千本松の那須疏水沿いを1時間ほど歩いた後、蛇尾川サイホン・熊川サイホン・第二分水口・第一分水口・西岩崎の新旧取入口等を視察 | H4 戸田調整池完成 |
〃 〃( 〃 ).10. 3 | 国営那須野原開拓建設事業(那須野ヶ原総合開発)完工式 ※疏水を歩く ※期間:約27年、総事業費:約480億円 ※平成7.3.31、事業所閉鎖 | H6.11 那須高原大橋開通 |
〃 7 (1995). | 疏水橋、拡幅部分(約1.7m)を撤去して旧に戻す(欄干設置)※筆者観察 | H7 疏水橋の隣接地に新しい橋が完成 |
〃10(1998). | 第一次・第三次取入口上流部の護岸工事完成 ※筆者観察 | H10.8 那須水害 |
〃13(2001). | 那須疏水公園完成 ※筆者観察 | H11.12 国会等移転審議会答申 (栃木・福島地域が1位) |
〃16(2004). 3.11 | 第一次・第三次取入口・疏水橋、黒磯市の指定文化財となる ※平成18.7.31、市指定解除 ※土地改良区連合資料 | H17.1.1 那須塩原市誕生 |
〃18(2006). 2. 2 | 那須疏水を中核とする那須野ヶ原用水が「疏水百選」に認定される (2.22、認定書授与) ※土地改良区連合資料 | |
〃 〃( 〃 ). 7. 5 | 那須疏水旧取水施設(東水門・導水路・西水門・余水路)が国の重要文化財に指定される(「疏水橋」を含む、文部科学省告示) ※市教委資料 | H23.3.11 東日本大震災 |
〃29(2017). 2.23 | 那須疏水旧取水施設の岩崎隧道(東隧道)・「那須原疏水線実測全図」ほかが国の重要文化財に追加指定される ※市教委資料 | |
〃 〃( 〃 ).10.10 | 那須疏水が世界かんがい施設遺産に登録される ※土地改良区連合資料 |
・表中の参考文献・資料(※印に略記、巻末に正式資料名)により作成 ・この写真集のために新規作成