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新屋敷の子供歳時記
まい玉づくり
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十四日の夜は繭玉づくりで、米の粉をこねて繭の形を作るのです。面白がって手伝う子供達も、始めは真面目に一生懸命作るのですが、そのうちに手工の時間の粘土細工のように茄子やあひるが出来上ったりします。出来た繭玉はそろの木や、樫の枝につけて、十五、六日のお飾りとするのです。この繭玉のようにお蚕様がよく出来ますように祈ったわけです。もう養蚕はしていませんでしたが、行事だけは残っていたのです。