かまくらみちを北に進み、千川を渡った村はずれに、「がらぎっちょ」と呼ばれていた木が生えていました。それは大きな古木で、秋になると藤に似た実をたくさん付けてガラ/\鳴っていました。「がらぎっちょ(さいかちの木)」の幹は、ほら穴になっていて、たくさんの蛇が住んでいました。
「がらぎっちょ」は、痳疹を治して呉れるので、早く快くなる様に、この木に願をかけ、痳疹が治った人は、御礼として、枝に、酒を入れた竹筒をつるしました。
医者の居なかった時代には、病気になっても神佛に祈り、「おまじない」をする外、術が無かったのでしょうか。
又、この近くは村はずれでもあり、捨て場がありました。家畜等の屍を捨てた所です。