[諺、おまじない、民間療法]

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【あ】

○朝雨蓑(ミノ)ぬげ

○朝雨は女の腕まくり(たいした事は無い)

○朝焼けは天気が悪くなる

○秋山春海

○秋茄子は嫁に食わすな

○朝、茶柱が建つと縁起が良い。黙って飲むと金が入る

○新しい履物を部屋の中で履き、そのまゝ下りてはいけない。

○垢に食われて死ぬ者はいない

○アセモが出来たら桃の葉の湯に入ると良い。

○赤蛙の焼いたものは寝小便の薬

○頭痛い時は、梅干しの皮をこめかみに貼るとよい。

○あつけひいたら(日射病になったら)すりおろした胡瓜を足の裏に貼るとよい

【い】

○一膳飯はいけない(佛様だけ)

○一夜飾りはいけない

○石の上にも三年

○犬は三日飼ったら恩を忘れない(まして人間は…)

○いもりに食い付かれたら、雷が鳴るまで離れない

○いとこ、はとこは、道の端の犬の糞(たくさんいるということ)

○家の者が外出した直後、掃き出してはいけない

【う】

○丑三ツ時は、草木も眠る

○梅干漬けはじめたら毎年漬けないといけない

○梅干しは、土用になったら三日三晩干し、露にさらすと美味くなる

○うそつきは泥棒のはじまり

○うそをつくと、お閻魔様に舌べろ抜かれる

○馬小屋の入り口にはたち臼を置いとけ。

○瓜の皮は大名にむかせろ。梨の皮は乞食にむかせろ。

○裏盆。八月二十四日は裏盆。本當のお盆の時、佛壇の中で留守番していた佛の爲にご馳走供える日

○梅酢を水にうすめて飲んでいるとあつけひかない(日射病の予防)

【え】【ゑ】

○絵に書いた餅

○絵に書いた地震(動かない人のこと)

【お】

○おこわ(赤飯)頂いたと時、重箱は洗わないで、小豆一握み半紙にくるんで返す。小豆無い時二枚の半紙を四ツ折りにして返す

○おこわを他家にあげる時、南天の葉をのせてゆく。

○おこわの胡麻塩は、目出たい時は炒っただけ、お祭りの時はすり胡麻にする

○おこわに汁をかけて食べると、嫁入り日雨が降る

○お茶で墨をすってはいけない

○女が綱をまたいではいけない(綱が切れるから)

○女は天びん棒またいではいけない

○女は砥石をまたいではいけない

○女は餅つきのへっついの前に行ってはいけない

○鬼も十八、番茶も出花

○お酉様が三回ある年は火事が多い

○お盆過ぎの蟬は、「盆こ」を背負っているから触わるな

○おかま様(がま蛙)は荒神様のお使い殺してはいけない

○大雪の次の日は、裸虫の洗濯日和(上天気)

○親(両親)が四十二才、子供が二歳の時は一度捨てゝ厄拂いする

【か】

○鴉なき悪いと人が死ぬ

○片見月はいけない(十五夜様したら、必ず十三夜様もしなければならない。

○からすの行水(風呂に入ってもすぐ上ってしまうこと)

○神棚に供えた正月十五日の小豆粥は、十八日に食べると蜂に刺されない

○雷様が鳴ったら蚊帳の中に入り、線香をたてクワバラ/\と云う

○雷様が鳴ったら軒先に鎌をくくりつける(雷獸を切る)

○柿の木の根を鉈背で叩いていぢめるとよく実がなる。

○柿の木の根元は、よく踏みつけると実が多くなる

○からす瓜は「ひび」の薬、酒にまぜて患部に塗る

○風邪をひいたら葱の小口切りに味噌を加え、熱湯を注ぎ入れフー/\飲んで寢るとよい

○風邪をひいたら梅干しの黒焼に熱湯を注ぎ飲む。

○雷が鳴った時、樫の葉で「イボ」をこすり、その葉を樫の根元に埋めると「イボ」がとれる

【き】

○北枕で寝てはいけない(北枕は死んだ人だけ)

○着物を左前に着てはいけない(左前は経帷子(キョウカタビラ)だけ)

○着物は、何人もの人で縫ってはいけない(何人もで縫うのは、彼の世に着て行く経帷子だけである)

○着物縫う時、片袖だけつけて止めてはいけない。

 どうしても出来ない時は、もう片方の袖を針で止めておく。

○胡瓜のお初(はじめて収穫した胡瓜)は、天主様に供える。(須賀神社の紋と、胡瓜の切り口が似ているので)

【く】

○クシャミした時は、人に噂されている時

○腐っても鯛

○くちなしの実は捻挫の薬。酢と小麦粉でこねて患部に塗るとよい

【こ】

○鯉こく食べると乳の出が良くなる

○御飯こぼすと目がつぶれる

○子を見れば親がわかる

○転ばぬ先の杖

○胡麻を炒る時は、三粒はぜたらよい

○米糠三合持ってたら婿には行くな

【さ】

○ざるを被ると背が伸びない

○逆さ水してはいけない(水の中に湯を注ぐのは、死んだ人を湯灌する時だけ)

○里帰り、嫁入りして、はじめて洗髪する時は、実家に帰って洗う。

○さわらぬ神にたたり無し

【し】

○正月三ヶ日神様に供える雑煮は、女の人が作ってはいけない

○正月三ヶ日は掃除もしない(正月の福の神まで掃き出しては大変。どうしても掃除したい時は、ゴミを捨てないでとって置く)

○尺とり虫に、足から頭まで尺をとられるとその人は死ぬ。

○地震は地中の鯰が騒ぐと〔起〕きる

○塩気粗末にすると下(シモ)の病になる

○「えな」は式台の下に埋める(誰でも式台[土間の入り口]はまたぐので、胎盤は永久に人に踏まれないから)

○敷居を踏むのは、親の頭を踏むのと同じ

○四十八の恥かきっ子

○四十女の浮気と七ツ雨は止まない

○病気見舞は午前中に

○病気見舞は、根のついた花はいけない(ねずく…から)

○死人の霊は、四十九日間は、家の棟に止まっている

【す】

○するめは血を荒らす

【せ】

○せいの神(賽の神)の焼け残りの竹で、柿の木を叩くと、たくさん実がなる

○せいの神の焼け残りの竹を垣根にさして置くと泥棒に入られない

○洗濯物は、北向に乾してはいけない。(人が死ぬと、その人の着物を北向に乾し、四十九日間、水をかけたので)

【そ】

○雑巾で顔を拭くと、愛矯いい子になる

○葬式出した年は、お月見してはいけない

○葬式に出会ったら親指かくせ

○葬式には同じ道を往復してはいけない。

【た】

○足袋を履いたまゝ寝ると、親の死に目に遭えない

○食べてすぐ寝ると牛になる

○立ってる者は親でも使え

○立つより返事(先ずしっかりと返事してから‥)

○竹の子は血をあらす

○竹の花が咲くと悪い事がある

○七夕様の竹は、陸稲やきび畑に立てる

○七夕様の短ざくは、芋の葉の露ですった墨で書くと字が上達する

○七夕様の馬は二匹一諸に束ねて、母屋の屋根に投げ上げて置く

○玉虫を簟笥の中に入れて置くと、着物がふえる

○短気は損気

○伊達のうす着

【ち】

○茶を飲むと色が黒くなる

○乳が腫れたら水仙(ひがん花?)の球根をすりおろして貼る

○地震の時は、竹藪へ逃げろ

【つ】

○月が傘を冠ると雨になる(月の周りに丸い輪が出来ること)

○椿の花を佛壇に供えてはいけない。(ポトリと首が落ちるから)

○爪の垢でも煎じて飲め

【て】

○出爪を切るな(外出する時、慌てて爪を切ると怪我をしたりするから)

○出針を使うと恥をかく(外出時に、慌てゝ繕い物しないで、日頃からきちんとして置け)

○出る杭は打たれる

○鉄砲玉の使い(出たら最後、何処へ行ったか帰って来ない)

○天気いゝのに(晴れているのに)降る雨は、狐の嫁入りだから

【と】

○冬至唐茄子(かぼちゃ)食べると風邪をひかない

○隹雞小屋には、あわびの貝殻をつるして置く(狐や、いたちに襲われない)

○とんびが鷹を生む

○毒だみ(じゅうやく)を煎じてのむと毒下しになる

○毒だみの葉をもんで、腫れ物に貼りつけて置くと、膿をすい出す

○寅年の人に千人針を縫ってもらうと、戰場に行っても無事に帰還する(寅は千里行って千里帰るから)

【な】

○泣く子と地頭には勝てぬ

○茄子の木に瓜はならない

○生っ栗食べるとおでき(腫れ物)が出来る

○泣かない猫はねずみを獲る

○習うより馴れろ

○七度(タビ)尋ねて人を疑え

○無い子には泣かされない

【に】

○妊婦が火事を見ると赤アザの子が生れる

○乳歯がぬけた時、下の歯は屋根の上に放り上げ、上の歯は縁の下に投げ入れて、「鬼の歯(つまり丈夫な歯)と取り替えろ」と云う

○二十九日に餅をついてはいけない(苦持ちになる)

○二百十日は厄日

○二度ある事は三度ある

○にらのおじや(雑炊)は下痢止めのクスリ

【ぬ】

○ぬすっ人にも三分の理

【ね】

○猫が顔を洗う時、前足が耳の後迄ゆくと雨降りとなる

○猫は魔物。人が死ぬと家の中に猫を入れてはいけない

○猫よりまし

○寝る子は育つ

【の】

○咽喉に餅がつかえたら、おはち(お櫃)のふたを被るととれる

○咽喉が痛い時、長葱を布に包み、首に巻いておくとよい

○能ある鷹は爪をかくす

【は】

○はつもの食べると七十五日長生きする

○早起は三文の得

○裸で居ると雷様に臍をとられる

○箸折りや目くされ

○腹も身の内

○蜂の巣が髙い所に出来る年は台風少ない

○八十八夜の別れ霜

○墓参りは、午後四時過ぎたら行くものでない

○墓場で転ぶと三年以内に死ぬ。そうならぬ爲に

 ・墓場の土をなめるとよい

 ・身代りに身に着けて居た物を置いてゆく

○馬鹿と鋏は使いようで切れる

○馬鹿につける薬はない

○馬鹿の大食い

○馬鹿の三杯汁

【ひ】

○ひのえ午の女は、亭主まで食い殺す

○人の悪口云うと鴉に灸をすえられる(口角炎になる)

○人の噂も七十五日

○人の口に戸はたてられぬ

○人の振り見て吾が振なおせ

○火の無い所に煙は立たぬ

○火いたずらすると寝小便する

○人が死ぬと刃物をのせて魔除けにする

○人が死ぬと四十九日間、昼夜の別なく灯明をともし続け、彼の世への旅路を照らした。

○左びしゃくはいけない

○彼岸花は、宅地内に植えてはいけない

○彼岸中は、婚礼、お祝をしてはいけない

○彼岸中は病気見舞もいけない

○彼岸の入りに雨が降ると明けにも降る

○ひな人形の古くなったのものは、天主様に納める

○ひきつけ起した時は、雪の下の葉を絞り、汁を飲ませる

【ふ】

○二人して食べ物を箸でつまんではいけない(二人でつまむものはお骨だけ)

【へ】

○蛇の夢を見ても人に話さないで置くと金が入る

○蛇の脱けがらを篳笥に入れておくと金持になる

○便所掃除すると良い子が生れる

○臍のゴミを取ると腹が痛くなる

【ほ】

○盆堤灯は、新佛のある家では白無地のものをつるす

【ま】

○蒔かね種子は生えぬ

○枕団子(死人の枕元に供える団子)は六ケヶ、米の粉で作って供える(六地蔵様への土産とか)

【み】

○耳の遠い人は長生きする

○耳がかゆいと良い事を聞く

○みみずに小便かけると腫れる

○みみずが出ると雨が晴れる

○三ツ目の牡丹餅(産後三日目につくる牡丹餅をいう)

【む】

○胸に手をあて、眠ると恐しい夢を見る

【め】

○目は口程に物を云う

【も】

○物、食んべェとは云わない(品物は、食物を要求しないから、現在不要のものでも、とって置くと、何時かは役に立つものだ)

○餅を食べると乳の出が良くなる

○物を人にあげる時、割り切れる数と九はいけない

○ものもらい(麦粒腫)出来たら、井戸神様に味噌こしを半分見せてお願いし、快くなったら全部見せて御礼を云う

○ものもらい出来たらつげの櫛で疂のへりをこすり目にあてる

○ものもらい出来たら藁でしばる真似をする

【や】

○八ッ目鰻はとり目(夜盲症)のクスリ

【ゆ】

○夕焼けだと明日は天気良い

○結納、婚礼にはお茶を出してはいけない(櫻湯を)

【ら】

○来年のことを云うと鬼が笑う

【よ】

○夜爪(ヨツメ)を切るな(夜、寝る前に切る爪、つまりねつめ、寝つめるから)

○夜、蜘蛛が出ると良くない

○夜口笛吹くと蛇が出る

○夜、塩を買いに行くと、塩の上に火を入れてくれる(?)

○嫁入りの日、嫁さんは後向いてはいけない

○嫁さんが家を出たら、すぐ掃き出す(帰って来ない様に)

○嫁さんが婚家に到着すると、タイマツを燃し、その間を、嫁さんは傘さして勝手口から入る

○嫁入りの日、先ず花婿さんは嫁さんの家を訪問し、それから嫁さんは婚家にむかう。これを「婿入り」と云う。

○嫁をもらう時は、親を見てもらえ。