第二章 小田原藩支配下の保谷

第一節 小田原藩と野方領の村むら
1 天領から藩領へ
老中稲葉正則の栄進
小田原藩と野方領
土支田村と小榑村
正則の鷹狩
寛文三年検地とそのねらい
検地の経過
検地手帳を通して見た寛永検地との相違点
2 小田原藩の支配と年貢
野方代官の設置
農民の訴願
領内名主の江戸年賀礼
御膳瓜の上納
小榑村名主の隠畑一件
隠畑事件の落着
寛文三年の年貢割付状
「下保谷村御物成可納割付之事 寛文3」
検見と年貢の納入
小田原藩時代の年貢の変遷
年貢総額の推移
年貢増徴の背景
野の問題
第二節 初期の村と農民生活
1 村の構造と農業経営
村の姿を伝える検地帳
土地保有から見た村の階層構成
土地所持に見るいくつかの問題
村の支配機構 1<上保谷村の場合>
村の支配機構 2<下保谷村の場合>
不安定な畑作経営
野の役割とその開発
たび重なる災害<干害と水腐>
2 「永代日記」にみる初期の農民生活
永代日記
土地の質入れ、流地など<きびしい農民生活>
分地・分家
潰れ百姓と柄在家
藩からの借用金
婚姻と遺跡相続
奉公
江戸への商い
いろいろな事件
3 札野・境両新田の開発と保谷農民
札野新田の開発計画とその背景
札野新田を構成する四つの新田
屋敷の割渡しを受けた人たち
関前新田の村落構造
「永代日記」に現れる札野新田
境新田の開発と下田三右衛門
元文元年の社地離檀出入り
稲荷社の棟札にみる境新田開発の契機
確定できない開発の事情