13.明治7年5月中か

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私事十四日より腹ひどくいたみ、昼夜共
いたみつヽけ、ま事難義いたし、余り難義
ゆへ、小達頼薬もらい候へ、とふも違ひ
なき御様子ゆへ余り長くいたみ候て
宜なくと申、二品薬もらい候所、よくきゝ
十八日夕方よりいたみ宜成り、愈ちかく
いたみ候てしぶり、夫も宜成り有難かりまいらせ候
何てもあたヽまり候御手あて/\と申候、
君の御留守ニ而心細く候所、夜中までいそおこし
候へ共、いやな顔も致不申、よくせわ致くれ候まゝ、
まつ/\昨今ニ而ハよふ/\まめ致居候、心持
やはりわるく、是致方なく、あたゝまり候
手あて、塩おんしやく・かいろやらニ而手あて
いたし居候、いたみ中食物/\
いや、只々宇都宮塩かま一ッ茶わんへ入、
御湯いたし、よきあまみニ而おいしく
いたゝき居まいらせ候、とふそ/\御帰りの節
御とゝのへ入せられ戴たく願上候、くれ/\も
君御面白様御用多御大丈ふと伺、夫ニ而
心持宜相成り有難/\/\、とふそ/\寒気
御当りのなき様いのり/\/\/\まいらせ候、
             めでたくかしく
十五日出、いろ/\申上候まヽ御吟味願上候、
くれ/\も此方より都合両度外状
出し不申候、御承知被下候、
  旦那様へ申上         つけ