高精細画像を見る
十八日出、只今着、御書状有難/\拝見
いたしまいらせ候、御道中
ハいか哉、御当地は
時かふま事
ニあしく、所々病人たらけ
ニ 御座候、
君ます/\御機嫌よく御勤戴候御事
委しく伺、何寄/\有難/\大々安心/\、
実
ハ十一日出ぎりゆへ時かふもあしく、日夜
御あんし申上居候所、御一筆
ニ而も戴、誠
ニ/\
安心/\、胸がすき、有難かりまいらせ候、さて
十八日出拝見、御用多
ニ入せられ候よし、
左候
ハヽ定めし御廻り物着の御事と有難/\、
十九日出
ニ御返事伺候よし有難/\/\、
三日め
ニハ着ゆへ、明日
ハ伺候御事と楽しみ/\
居まいらせ候、私事薬初候後
ハ腹の痛も
さつはりとなをり、ま事
ニ気分よろしく、
此節
ハ夜分も随分よくふせられ有難/\、
近辺の御新造たち申候
ニハ、ま事
ニ御懐妊
中の様成御様子
ハ少しもなく、よい御顔付、
御色つやなそも御ふだんの通りと申くれ候
まヽ、ま事
ニ/\大仕合有難/\、御安心/\/\
遊し被下候、此様子
ニ而も子供も丈ふと
有難/\/\、御安心/\被下候、此程伺候御召服
の御返事、御早く御きかせ願候、さそ/\冬の
御服
ニ而御こまりと、きがもめ/\暮しまいらせ候、
一扨御用多の所へ御あんしゆへ申上たく
御座なく候へ共、私もま事
ニ心配ゆへ申上候、
峯さん御事、常々
ハ只々御気ぶせうと
そんし、つゐ/\御為
ニ成ぬと存、御世話も
やき、中
ニハ気のみつかい事も申候へ共、全く
御心中御よわくゆへの事と相見、又此節
ハ 脚気御初り御わるく、昨年の師(下)医(上)ノ
遠田(※1)ニ 御かヽり、御上り物
ハ尤あづきむきの御膳
計り
ニ致し上居候へ共、ヶ様
ニまい年御わ
づらい続
ニ而ハ御からたたまり不申と私も
心配いたし候、御けいこも先月末より宮嶋殿
とうじ
ニ御出のよし御やみ続、尤此節は
脚気
ニ而寝たりおきたり計ゆへ、私申候
ニハ 御気分御宜節
ハ少し充御うんどうなさい/\と
御世話やき候事
ニ御座候、賢次郎参り申候
ニハ あわ嶋きうが宜と申候へ共、いかゝ哉、峯さん
に
ハ不申候へ共君
ハ何と思召候哉御相たん
申上候、賢次郎申候
ニハたとへ
ハとの様
ニも
御留守の御事気を付上可申候て
ハ成不申所、
其うへ私
ハ厚御恩も御座候事ゆへ、峯さん
御かけん御わるく候
ハヽ、足位で御用のたり候
事
ハいくらでも致上ると申、脚気
ニハ御土蔵
なぞへ参り候事極わるくと申、昨日参り
御土蔵へかや出し候手伝
ニ参りくれ候様成
御事
ニ御座候、此程いろ/\君より仰戴候御事
宮参り迄の事細々申越くれ候と申咄し
候へ
ハ、あなたの様成御仕合の御人
ハ御座なくと
申帰り候事
ニ御座候、本所
ニ而当月廿三日
ニ 大きどの方へ引移り候よし申こし候間、
いそを一日手伝
ニ遣し候つもり
ニ御座候、
さとう
ニ而ハ御留守中まして私身も
常
ニもなく、峯さんも御かけん御わるく所ゆへ
手伝の所
ハかたく断ると申越候へ共、近所へ
参り候事
ニ而ぎりわるく候間、御にしめ
ニ而も
こしらへもたせ一日遣し候つもり
ニ御座候、実
ハ 余り近所過、私
ハま事
ニいや
ニ候得共、自分
にてさがし参り候事
ニは致方なくと存候、
くれ/\も峯さん脚気、ねきり
ニ成候様
成御薬御かんがへ
ハあらせられす候や、御相たん
申上候、御自分
ニハ御早く御勤被成たき御様子も
御座候へ共、まい年夏中御わつらい続
ニ而ハ夫も御むつ
かしく、こまり候事
ニ御座候、
君御丈ふ様
ニ而こんな有難/\事
ハなく、
神々様へ一生けんめい
ニ祈々居まいらせ候、
くれ/\も私ま事
ニ大丈ふ
ニ成候間御あんしん
被下候、少し充腹の痛
ハ懐妊中だれ
ニ而も
御座候物のよし、左候
ハヽ猶更安心
ニ御座候、
食物
ハきひしく致居候事
ニ御座候、
何でも二ッ
ニ成、丈ふ
ニそだて
君
ニ御あんしん御させ申たく、夫のミ私の
一心
ニ御座候、左候
ハヽ御母様
ニも御安心の
御事と御かけなから存上候、何も/\
用事のみ、御機嫌伺かた/\申上候、
めてたくかしく
なを/\めてたくかしく
五月廿日十一時頃認
直
ニ出ス
※1 遠田…天保期より代々つづく灸師