つけ
廿七日出御書状廿九日着、有難/\/\拝見
申上まいらせ候、御道中ハいかゝ哉、東京ハ昨今
よほと夏めきまいらせ候、
君ます/\御機嫌よく御勤戴候
御事、ま事ニ/\有難/\/\御めてたく
有難かりまいらせ候、扨此程鶴田さんニ而
君の御機嫌委しく伺、ま事ニ大安心/\
有難かりまいらせ候、もはや昨今ハ白川へ
御着の御事と存上候、私もま事ニ大丈ふ
にハ候へ共、此三四日ま事ニ下り候せいか
せつなく、もはや寝かへりも出来不申、
居候て寝かへり致候様相成り、立居大
むつかし、ゑご/\致居候、筆を取候も
何かま事ニせつなく、ま事ニへな/\書
御はんし被下候、此様子ニ而ハとふ致候ても
御留守中ニ出れそふ、ま事ニ心ぼそき事ニ
御座候、心遣ひ致ぬやう度々の御書状
実ニ有難/\/\御事、是ハ御勤戴候御かけ様
にて、其心配ハ致不申、有難/\/\御事ニ
御座候、夫是存候へは、御留守中位ハ致方
なくと存まいらせ候、御帰りの節ハ御出向ひニ
出し可申と楽しみニ致居まいらせ候、
峯さんも追々宜、大分御気先も御宜
そふニ御座候、御薬もせんしつゝけ、召上り
物ハ、御膳初きひしく致上け居まいらせ候、
一扨賢次郎事、御祈祷の事等ニ而かけ
あるき候様子、何か名の文字の事ニ付、
一筆あけると申、昨日持参り、私の存候
にハ、男女ニかきらす 君御生遊候節の
御名を付たく存居候所、あれ是飛あるき
きをもみ候所へ、何か申にくゝ、とふ致たら
宜哉、御相たん申上候、いまたいそき候事ニも
なく候へ共、もし私うごかれぬ様成候てハ
一ばいの御そふたんも出来不申ゆへ、只今
より御相たん申上候、昨日も御便り出たくと
存、認かゝり候と、佐藤家内、永田御新造、
神山さん、かわり/\ニ御出、出しそこない、
人の内ハ人々出入多か御目出たいと申候
まゝ歓居候、神山さん御事、御機嫌も伺不申、
済不申、其内伺候間宜々申上様御申ニ
御座候、永田御新造も宜々々申上候様
御頼ニ御座候、何もへな/\書、御はんし
願上候、何も用事のみ、早々
めてたくかしく
なを/\めてたくかしく
五月三十一日夜認
六月一日朝一番ニ神山さん御出ニ御座候、
とふそさ様致たく候、
旦那様へ 申上 つけ
人々
人々