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君ます/\御機嫌よく、何寄/\
有かたく/\御めて度存上奉り候、
扨、私事
ハ日夜二時比よりもよふし
明六時
ニうみ落し(※1)、血心も更
ニなく、女子
ニハ候へ
ハ到て/\大丈ふ/\/\、
出産の節ばゝア并嶋崎御新造
安藤ばゝア計り
ニ而うみ、大骨折
かけまいらせ候、小そうま事
ニ/\
大丈ふ/\/\、まくり夫
ハ/\/\
よく/\のみ、両用たれつゞけ
大にぎやか
ニ御座候、私
ハ常の通
ニ御座候、御安心/\被下候、小そうは
嶋崎御新ぞ、安藤ばア、賢次郎
家内三人
ニ而替り/\だいて
寝くれまいらせ候、一とういさみ
上りせわ致しくれ、賢次郎
もふ安心/\、柳沢様御心中
さつし入と申、一口たへ歓居候、
六日出御便り十一日着、皆々
居候所
ニ而よみ、ま事
ニ/\/\
有難/\/\、賢初御新造たち
御心中さつし入と申、涙
ヲこぼし
まいらせ候御事
ニ候、其後猶更
はり合
ニ而せわいたしくれまいらせ候、御留守
ニハ候へ
ハ、永田初大歓ゆへ七夜祝
いたし、皆々むさしやへ申付候
つもり
ニ候、只今神戸より
こも包一ッ着いたし、持込ちん
十五せん、受取書も遣候
事
ニ候、何も/\今日
ハ一筆
御めてたく申上候
万々年/\/\めてたくかしく
なを/\いさい
ハ賢次郎より
申上候事
ニ候、万々年/\/\/\
めてたくかしく
十二月十三日認置 つけ
旦那様へ申上 人々
※1 うみ落とし…長女出産、後日「直(なお)」と命名。