ナレーター
ネェみんな!!雨ふりって好きかな?外で遊べないから、つまらないね…。
でもね、雨って とても大切なんだよ。なぜかって?
それは見てのお楽しみ。
『けんちゃんしずく号にのる』はじまり はじまり
けん
「あっ 雨がやんだぞ」
ナレーター
たいくつしていたけんちゃんは、さっそく庭へとびだしました。
するとあじさいの葉っぱから ポトンと雨のしずくが落ちてきました。
ポッタン
「こんにちは。」
けん
「あれ?きみだあれ」
ポッタン
「ぼく、雨のしずく、ポッタン」
けん
「ぼくはけんいちっていうんだ」
ポッタン
「けんちゃん、ちょっと目をつぶってごらん」
ナレーター
目をつぶったけんちゃんは、なんだか体がちぢんでいくような気がしました。
ポッタン
「はいっ!!もう目をあけても いいよ。」
けん
「ワァーッ ぼくもポッタンと同じ大きさになっちゃった。」
ポッタン
「サア、けんちゃん、このカプセルにのって。“しずく号のぼうけん”に出発だ。
しずく号 ハッシ~~~~ン。」
けん
「ポッタン、どこへ行くの」
ポッタン
「まず ぼくの生まれたところさ」
けん
「ポッタンの生まれたところって?」
ポッタン
「ほうら、雲の上」
けん
「そうか、雨は雲から落ちてくるんだものね」
ポッタン
「けんちゃん、下を見てごらん。山や野原にふったぼく達は、地下水になって川に流れこむんだ。」
けん
「ワァー。きれいだなー。」
ポッタン
「けんちゃん、この川の水がいつものんでいる水道の水になるってこと 知ってる?」
けん
「えーっ!!ほんと?」
ポッタン
「じゃ、川の水が水道になるまでを見にいこう。」
けん
「うん」
けん
「ワァー。大きな池だね。」
ポッタン
「池じゃないよ。小河内(おごうち)ダムさ。」
けん
「ダムってなあに?」
ポッタン
「川の水は雨がふらなかったら、少なくなるだろう。
そういう時のために、川をせきとめて水を貯めておくんだ。
それをダムっていうんだよ。ちょっとおりて見よう。」
けん
「ワァーッ。なんだコリャー。吸い込まれて流されるよ…。」
ポッタン
「だ・だ・だいじょうぶだよ。こ・このカプセルは、じょうぶだから。」
けん
「目がまわるよー。こわいよー。」
けん
「フー、こわかったー。どうしてあんなに早く流れたんだろう。」
ポッタン
「いまの勢いで、電気をおこしたんだよ。」
ナレーター
そうなんです。水の流れる勢いをつかって電気を起こす。これを水力発電といいます。
ポッタン
「今、ぼく達が下っているこの川は多摩川だよ。」
けん
「広いねー。魚もいっぱいいるし……あっ、あそこで釣りをしているよ。」
ポッタン
「サぁ!!すこしスピードをあげるよ。」
けん
「あっ、また池に出た。」
ポッタン
「ここは狭山湖と呼ばれている、山口貯水池だよ。」
けん
「狭山湖ならいつかお父さんとサイクリングできたことがあるよ。水を貯めておくところだよね。」
ポッタン
「そう。すぐ近くに村山貯水池もあるんだ。そして、あの建物が貯水塔。家まで送るというわけだ。」
けん
「フーン。でもちょっとにごっているみたい。ぼく達、これ飲んでいるの?」
ポッタン
「そうだよ。でもね、その前にちゃんと水をきれいにするところがあるんだ。」
ポッタン
「さあ、ここが東村山浄水場。
ここでは、集めた水の中の、土や砂をとったり、薬を入れて、ばい菌を殺したりしてきれいな飲める水にするんだ。」
けん
「そうかー。」
ポッタン
「それから、利根川からの水もここでいっしょになるんだよ。」
利根川の水
「ヤァー、こんにちは。」
ポッタン・けん
「こんにちは。」
けん
「アレ・アレ!! 急にまっくらだよ。」
ポッタン
「そう、ここは水道管の中だからね。大きなトンネルだろう。
トラックだって通れるくらい大きいんだよ。ところで、この上はどこだか知っているかい?」
けん
「さあ どこかなあ……。」
ポッタン
「けんちゃんもよく知っている新青梅街道さ。」
けん
「フーン。じゃ、そろそろ家に着くのかな?」
ポッタン
「いや、その前に……。」
けん
「なにかあるの?」
ポッタン
「ホラ、ここは西原にある給水塔。」
けん
「ああ、これ。前に車の中から見たことがあるよ。でも何をするところ?」
ポッタン
「これは、大地震や災害にそなえて水を貯めておくところなんだ。
田無では、昼間はポンプでみんなの家へ水を送っているけれど、夜はこの給水塔をつかって省エネルギーの役目もしているんだよ。」
けん
「フーン。」
ポッタン
「それから市内にある七つの深井戸の水もここでいっしょになるんだ。」
ポッタン
「サァ、いよいよ けんちゃんの家に着いたよ。」
けん
「台所だ!!お母さん ただいまー。」
ポッタン
「フフフ、お母さんびっくりしているよ。」
けん
「ポッタン、ありがとう。とても楽しかったよ。
でも水ってずい分、遠くからきているんだね。大切に使わなくちゃいけないね。」
ポッタン
「そうさ、ぼく達の旅はこれで終わりじゃないんだよ。
これから下水道を通って海に流れ込み、水蒸気になって空へあがりそして又、雲の上から雨になって地面に落ちてくるんだ。」
けん
「そうか、じゃまたあえるかもしれないね。」
ポッタン
「うん、雨の日をたのしみにしててね。」
けん
「そうするよ。ポッタン さようなら。」
ポッタン
「さようなら。」
ナレーター
さあ、みんな。水の大切さ、良くわかってくれたかな?
わたしたちの生活に欠かすことのできない水は、雨だったり 川の水だったね。
だから川は汚さないようにしなくちゃね。
雨の日にさがしてごらん。みんなの家にもポッタンが遊びにくるかも知れないよ。
そう思うと雨の日も楽しくなりそう。
しずく号のぼうけんは これで おしまい
ネェみんな!!雨ふりって好きかな?外で遊べないから、つまらないね…。
でもね、雨って とても大切なんだよ。なぜかって?
それは見てのお楽しみ。
『けんちゃんしずく号にのる』はじまり はじまり
けん
「あっ 雨がやんだぞ」
ナレーター
たいくつしていたけんちゃんは、さっそく庭へとびだしました。
するとあじさいの葉っぱから ポトンと雨のしずくが落ちてきました。
ポッタン
「こんにちは。」
けん
「あれ?きみだあれ」
ポッタン
「ぼく、雨のしずく、ポッタン」
けん
「ぼくはけんいちっていうんだ」
ポッタン
「けんちゃん、ちょっと目をつぶってごらん」
ナレーター
目をつぶったけんちゃんは、なんだか体がちぢんでいくような気がしました。
ポッタン
「はいっ!!もう目をあけても いいよ。」
けん
「ワァーッ ぼくもポッタンと同じ大きさになっちゃった。」
ポッタン
「サア、けんちゃん、このカプセルにのって。“しずく号のぼうけん”に出発だ。
しずく号 ハッシ~~~~ン。」
けん
「ポッタン、どこへ行くの」
ポッタン
「まず ぼくの生まれたところさ」
けん
「ポッタンの生まれたところって?」
ポッタン
「ほうら、雲の上」
けん
「そうか、雨は雲から落ちてくるんだものね」
ポッタン
「けんちゃん、下を見てごらん。山や野原にふったぼく達は、地下水になって川に流れこむんだ。」
けん
「ワァー。きれいだなー。」
ポッタン
「けんちゃん、この川の水がいつものんでいる水道の水になるってこと 知ってる?」
けん
「えーっ!!ほんと?」
ポッタン
「じゃ、川の水が水道になるまでを見にいこう。」
けん
「うん」
けん
「ワァー。大きな池だね。」
ポッタン
「池じゃないよ。小河内(おごうち)ダムさ。」
けん
「ダムってなあに?」
ポッタン
「川の水は雨がふらなかったら、少なくなるだろう。
そういう時のために、川をせきとめて水を貯めておくんだ。
それをダムっていうんだよ。ちょっとおりて見よう。」
けん
「ワァーッ。なんだコリャー。吸い込まれて流されるよ…。」
ポッタン
「だ・だ・だいじょうぶだよ。こ・このカプセルは、じょうぶだから。」
けん
「目がまわるよー。こわいよー。」
けん
「フー、こわかったー。どうしてあんなに早く流れたんだろう。」
ポッタン
「いまの勢いで、電気をおこしたんだよ。」
ナレーター
そうなんです。水の流れる勢いをつかって電気を起こす。これを水力発電といいます。
ポッタン
「今、ぼく達が下っているこの川は多摩川だよ。」
けん
「広いねー。魚もいっぱいいるし……あっ、あそこで釣りをしているよ。」
ポッタン
「サぁ!!すこしスピードをあげるよ。」
けん
「あっ、また池に出た。」
ポッタン
「ここは狭山湖と呼ばれている、山口貯水池だよ。」
けん
「狭山湖ならいつかお父さんとサイクリングできたことがあるよ。水を貯めておくところだよね。」
ポッタン
「そう。すぐ近くに村山貯水池もあるんだ。そして、あの建物が貯水塔。家まで送るというわけだ。」
けん
「フーン。でもちょっとにごっているみたい。ぼく達、これ飲んでいるの?」
ポッタン
「そうだよ。でもね、その前にちゃんと水をきれいにするところがあるんだ。」
ポッタン
「さあ、ここが東村山浄水場。
ここでは、集めた水の中の、土や砂をとったり、薬を入れて、ばい菌を殺したりしてきれいな飲める水にするんだ。」
けん
「そうかー。」
ポッタン
「それから、利根川からの水もここでいっしょになるんだよ。」
利根川の水
「ヤァー、こんにちは。」
ポッタン・けん
「こんにちは。」
けん
「アレ・アレ!! 急にまっくらだよ。」
ポッタン
「そう、ここは水道管の中だからね。大きなトンネルだろう。
トラックだって通れるくらい大きいんだよ。ところで、この上はどこだか知っているかい?」
けん
「さあ どこかなあ……。」
ポッタン
「けんちゃんもよく知っている新青梅街道さ。」
けん
「フーン。じゃ、そろそろ家に着くのかな?」
ポッタン
「いや、その前に……。」
けん
「なにかあるの?」
ポッタン
「ホラ、ここは西原にある給水塔。」
けん
「ああ、これ。前に車の中から見たことがあるよ。でも何をするところ?」
ポッタン
「これは、大地震や災害にそなえて水を貯めておくところなんだ。
田無では、昼間はポンプでみんなの家へ水を送っているけれど、夜はこの給水塔をつかって省エネルギーの役目もしているんだよ。」
けん
「フーン。」
ポッタン
「それから市内にある七つの深井戸の水もここでいっしょになるんだ。」
ポッタン
「サァ、いよいよ けんちゃんの家に着いたよ。」
けん
「台所だ!!お母さん ただいまー。」
ポッタン
「フフフ、お母さんびっくりしているよ。」
けん
「ポッタン、ありがとう。とても楽しかったよ。
でも水ってずい分、遠くからきているんだね。大切に使わなくちゃいけないね。」
ポッタン
「そうさ、ぼく達の旅はこれで終わりじゃないんだよ。
これから下水道を通って海に流れ込み、水蒸気になって空へあがりそして又、雲の上から雨になって地面に落ちてくるんだ。」
けん
「そうか、じゃまたあえるかもしれないね。」
ポッタン
「うん、雨の日をたのしみにしててね。」
けん
「そうするよ。ポッタン さようなら。」
ポッタン
「さようなら。」
ナレーター
さあ、みんな。水の大切さ、良くわかってくれたかな?
わたしたちの生活に欠かすことのできない水は、雨だったり 川の水だったね。
だから川は汚さないようにしなくちゃね。
雨の日にさがしてごらん。みんなの家にもポッタンが遊びにくるかも知れないよ。
そう思うと雨の日も楽しくなりそう。
しずく号のぼうけんは これで おしまい
(完)