図1 都心と千葉市の中心からの大網白里町の位置
東京の都心からは町全体が六十キロ圏内に入り、県庁所在地の千葉市からは、三十キロ圏内に町全体が入っている。鉄道を利用すれば東京都心まで一時間あまり、千葉市までは三十分で行くことのできる隣接地域である。
役場の地点で位置をみると北緯三十五度三十一分、東経一四〇度十八分、海抜九・八メートルである。
また当町の面積は五八・四〇平方キロメートルで、山武郡では一番広い面積を有している。
人口は昭和六十一年七月現在、三万二八三人、世帯数は八、二三六世帯で、郡内市町村では東金市とともに、人口増加地域である。
図2・九十九里浜沿岸地区の地図にみられるように、南北約六〇キロメートル・幅約一〇キロメートルの広大な九十九里海岸平野の最も奥行の広い部分に当町が位置していることがわかる。
図2 九十九里浜沿岸地区
道路は次の図3の大網案内図(『大網案内』大正五年刊行・付図)が、旧大網町の特色を示している。鉄道に並んで「鍵型」の道路、その道路にそった街村型の町並がみられる。現在は、当町のほぼ中央を、東西に県道大網停車場丘山線と県道白里大網線が通じている。また南北には、県道白里大網線に交差して町道二一三号、国道一二八号(バイパス)と海岸に並行して九十九里有料道路のほか数条の道路が通じている。
図3 大網案内図(『大網案内』大正5刊行)
また鉄道は次の図4に示したように、当町は外房線(国鉄)と東金線(成東駅まで)の分岐点にあたると同時に、九十九里浜諸地域へのバス交通の中心でもある。当町を起点とするバスは、小湊バス(株)と千葉市と当町を結ぶ千葉中央交通(株)があり、町内を主として連絡し地域住民の足の役割を果たしているのは小湊バスである。
図4 千葉県の鉄道(『千葉県の交通』昭和59年刊行)
注 現在 永田―新茂原・八積―上総一宮間は複線電化済