城址は永田字神明の丘陵上に所在する。この丘陵は標高約四十五メートル、山下との比高は三十五メートル程を有し、瘦尾根状の細長いものである。東側は九十九里平野を一望にし、南側は榎神房から本納滝谷にかけての平野部に面し、西側は丘陵間の谷田が並行して走っている。本納城址とは南方約二キロメートルの地にあり、互いにその山容を望むことができる。
丘陵上は現在、大部分が山林となっており、とりわけ八幡神社より北の遺構は保存良好である。以南(茂原市高田地区)については、多分に人工の手が加わっていると思われ、一部は寺院、墓地、宅地となっている。
図7 永田城址