当村は、清名幸谷、上谷新田、北横川、南横川、富田、星谷(大網宿への飛地を除く)、北飯塚、南飯塚、柿餅、木崎、柳橋(下谷村への飛地を除く)の諸村と、柿餅村、上貝塚村入会地、大網宿飛地、仏島村飛地、駒込村飛地、経田村飛地、福俵村飛地を合併し、明治二十一年十月十二日に、増穂村と称するようになった。
　この地域は、従来山辺郡に属して、明治六年大小区分画の時、上貝塚、清名幸谷、上谷新田、南横川、北横川、富田、星谷、北飯塚の諸村は第八大区三小区に、木崎、柳橋、柿餅は第八大区一小区に編入されていた。その後明治八年に、この地区は一括して第八大区八小区になった。明治十一年郡区町村編成法施行にあたり清名幸谷、上貝塚、上谷新田の諸村と、富田、南横川、北横川、星谷の諸村、柳橋、木崎、柿餅、南飯塚、北飯塚の諸村がそれぞれグループを組み村連合を組成し、明治十七年戸長役場所轄区域更定の際、全地域をもって同一戸長役場の所轄区域に属するようにして、明治二十二年に及んだ。
　当地域の諸村は戸長役場所轄区域においても、学区のことについても一区にまとまりやすく、各村ともに農業を中心とし人情、風俗を同じくし、水利問題などに於ても共同の施設利用の関係にあり、合併に適した条件が備わっていた。
　新村名の増穂村は、将来米麦の穂を増し、農産物の豊かな収穫を希う住民の意志をあらわす意味からつけられた。
　増穂村になる前の旧村々の村勢は表21のとおりである。