神社、寺院はそれぞれの地域に住む人びとの崇敬の対象として、人びとは何事につけ神社、寺院を中心に寄り合い、天災に襲われたときには神仏に祈り加護と災難の軽減を祈念した。神社や寺院の存在は、現在われわれが考える以上にきわめて重要なものであった。そのため神社の祭礼、寺院の行事には家中で参加した。また娯楽の少ないむかしは、祭礼は最大のたのしみでもあったのである。
　当町内に中小のいろいろな神社が各地区にあり、祭礼も一月から十一月までそれぞれの地域で挙行されている。次に町内の主な神社と例祭を表にして提示する(表4)。