宝珠山蓮照寺

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 宝珠山蓮照寺は当町大網字山中に在り、日蓮宗妙満寺派に属し、本山輪番上総十ケ寺の一つである。
 寺伝によれば明応五年(一四九六)四月僧日誓、師の日泰上人と共に大網字笊田に一寺を建て、応当山信楽寺と称したが天文十三年(一五四四)板倉三郎兵衛が現在の境内を寄進したので、ここに大伽藍を営み、今日の寺号に改めたといわれている。
 末寺十四あり、天正十九年十一月徳川家康から寺領十石を賜っている。
 顯本法華宗の支学林を置き、学徒数十名を収容した。
 明治二年二月羽前国(山形県)長瀞から、米津氏が大網に移封され、大網藩と称し、藩庁を蓮照寺に設けた。
 明治五年八月二日学制発布以来、同四十一年現在地に大網尋常小学校が建設されるまで、校舎として使用された。
 戦後宗門の統合等により現在日蓮宗身延派に属す。

(『山武郡郷土誌』・『大網案内』)



写真 蓮照寺