さいかちは、まめ科の落葉高木で、本州以南の日本各地に自生する。小枝の一部は鋭いとげをなし、細長いさやは薬用又は石鹼の代用となる。
本樹は、目通り幹囲三・六メートル、樹高数十メートル、石渡達郎家の門の脇にある。山野に多く見られる木で、見慣れているかたも多いと思われるが、このような巨木になると俄に識別しがたい。幹はすでに空洞化し、現在は樹皮のみであるが樹勢はよい。
家伝によれば、石渡家の先祖がここに土着した江戸初期に植えられたものと伝えられている。もしそうだとすれば、樹齢三百年以上の古木ということになる。
写真 さいかちの木