書跡 山辺郡永田村郷五人組帳

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(昭和六十一年四月二十日付) (第三章第五節参照) 所在 永田区 所有 永田区
 
 五人組とは、五戸一組となって貢納、生産補助、火災防止、治安維持等に連帯責任をもって当たる江戸時代の隣保組織をいう。その守るべき法規をしるし、組員が連判誓約したものを五人組帳と呼ぶ。
 五人組はひとつの支配地ごとに組織するので、房総のように旗本領が複雑に交錯する場合、その効果が十分に発揮できないことがある。それゆえ、複数の領主にまたがる村全体で支配関係を無視して村を一つにした五人組を組織する場合があった。それが「郷五人組」であり、「永田村郷五人組帳」は二十冊、他に「御鷹場郷五人組改帳」など、計二十八冊が現存し、郷五人組の実態を知るうえで貴重な資料ということができよう。