第十二編 大田原を通った主要道路

995 ~ 995
 道は人と人とを結び、社会と社会をつなぐ。道は人々の暮らしを織りなし、あやなす。道は過去にさかのぼり、未来に開ける。人の道、馬の道、鉄の道、(栃木の道から)米の道、そして現代の車の道まで幾千年の昔から涯しない未来への道へと続き、その道からまた枝葉をひろげ、横へのひろがりを持つものが道である。往昔あった道は開発が進むにつれて跡かたもなく失なわれ、現在ではこれを辿るよすがさえなくなっているが、中世期以後市内を通った主な道路を古老の言い伝えにより、あるいは残された道形を辿り、または道ばたにひっそりと立っている道標などをしるべとして往時の道を考えてみることとする。

大田原を通った主要道路