成就院(富池)

1113 ~ 1114
無量山成就院浄蓮寺と称し、大田原竜泉寺の末寺(根生院門末改帳)で、真言宗智山派に属する。
 寛喜二年(一二三〇)十月、同所登谷地に創建したと伝えられるが、創建や開基などさだかではない。文暦元年(一二三四)六月、〓隆阿闍梨によって再興され、天文十八年(一五四九)大田原備前守資清の代、荘園百八十坪を継料として、これを寺領とした。とある。文化十二年(一八一五)六月焼失し、現本堂は大正三年(一九一四)のものである。
 当院の本尊、金剛界大日如来像は市の文化財に指定されており、その台座に寛喜二年十月の銘文をみるが、仏像は江戸時代の中期の作からみて、一致をみることができない。