木須館址の東方接続地にある。本尊は聖観音で、もと木須館主の越前資業(幼名与八郎、境村木須城主木須大膳康実の次子)と、兄羽田遠江貞明とが、共に立願の子細があって、元和七年(一六二一)の春、当地に一宇を建立して安置したものであるという。
明和六年(一七六九)正月、堂内に宿った乞食が火を失して、堂宇および尊像もろともに灰燼となった。安永六年(一七七七)三月木須太左衛門資長(大関増輔の臣、郷奉行)が、祖先の志を継いで再建したのが、現在の堂宇であり本尊であるという。(諸臣系略、木須氏系譜、観音堂奉額陰刻銘文、那須郡誌)