発刊のことば




 昭和四十九年大田原市制二〇周年を機として「大田原市史(前編)」を発刊いたしましたが、このたびその後編が市民各位のご協力によって続刊され、ここにその集大成をみるに至りましたことは誠に喜びにたえない次第であります。
 私たちのまち大田原市は、昭和二十九年市制施行以来県北の政治・経済・文化の中心都市としてその歴史と伝統を基盤に「緑と光とやすらぎのある平和な住みよい都市」づくりを目指して躍進を続けて参りました。
 今回の市史の完成は、私たちの祖先が営々として築き上げてきた本市の歴史的発展の過程を学問的に明らかにして、その特質を追求し、市の文化の向上と教育の振興に資するとともに、未来への発展と飛躍への糧となることと信じて疑いません。
 なお、市史としては、このあと続いて史料編、資料目録など逐次刊行していく予定になっております。
 本書の編さんに当りましては、市史編さん委員会の各位をはじめ貴重な資料を快く提供してくださいました皆様方に対して深甚なる敬意と感謝の意を表します。
 この市史が広く市民に愛読され郷土への理解と認識が深められ、永く後世に残ることを心から念じまして発刊のことばといたします。
  昭和五十七年十一月一日
                        大田原市長 渡邊正義