昭和二十九年十二月一日の市制施行以来、商工・農林両全の体制を整備しつつ、文化的経済的地方都市をめざして発展をつづけてきた当市は、同三十八年八月一日市庁舎の落成をかねて市制一〇周年記念式典を挙行したが、市制施行二〇周年を迎えた同四十九年十一月一日には、盛大な記念式典を市民体育館において、関係者九〇〇名の出席のもとに挙行するとともに、その記念事業として、市民憲章を制定、同時に市の花、市の木、市の魚を指定公布したのである。
記念行事は十一月一日から五日間、市民総ぐるみで行われた。幸いに二日は土曜日、三日・四日は休日で、最高の人出、特に三日・四日は八台の山車が市内をねり歩いて祭りの気分を盛り上げ、また総合文化会館・武道館・商工会議所・コンピューターセンター・大田原小学校などでは各種の催し物がにぎやかに行われたのである。
十一月一日式典終了後、市役所入口に市民の代表三人と市長・議長の五人で、「市の木」ときまった「いちょう」が五本植樹され、将来は市の発展とともに大木となるよう「団結の木」と命名されたのである。