本市のシイタケ栽培については、同二十五年、「北那須計画地域の現況」(雑・第六)公私有林特殊農産物生産累年比較表をみると、同十八年から同二十三年までの間で、佐久山地区のみが同十八年に三五貫(一三一・二五キログラム)生産されたことがあげられている。このことから本市では、合併以前は、シイタケの栽培は、あまり盛んではなかったと考えられる。
次に、「栃木の林業の特殊林産物生産量」(昭和三十九~同四十七年)によると、那須北の六市町村では、同三十五年には黒磯市が第一位で二七トン生産しているが、大田原市は二〇トンの生産高を示し第二位であった。その後、同四十一年以降は急速に生産が伸び、同四十七年には一七二トンと、那須北第一位の生産額を占めるほどになった。
また「栃木県林業統計書」(昭和四十九年)においても、大田原市のシイタケ(生)の生産額は、更に伸びて二二五トン生産されたとしている。
ちなみに、特殊林産物生産量、シイタケを「栃木の林業」及び「栃木県林業統計書」から、同三十九年から同四十八年の一〇年間を、那須北のみ抜粋して第15表に記す。
第15表 特殊林産物生産量 シイタケ(生)(昭和三九~昭和四八年) |
(単位 トン) |
年 | 三九 | 四〇 | 四一 | 四二 | 四三 |
栃木県 | 七三九 | 八四九 | 一、〇五六 | 一、三〇八 | 一、五八四 |
那須北 | 七〇 | 九〇 | 一三六 | 一五九 | 一六三 |
那須町 | 六 | 二五 | 三八 | 四四 | 四九 |
黒磯市 | 二七 | 二八 | 二八 | 三〇 | 一〇 |
黒羽町 | 二 | 五 | 一三 | 一六 | 一八 |
湯津上村 | 五 | 五 | 一三 | 一二 | 一〇 |
大田原市 | 二〇 | 二〇 | 三五 | 四七 | 六七 |
西那須野町 | 九 | 七 | 九 | 一〇 | 九 |
年 | 四四 | 四五 | 四六 | 四七 | 四八 |
栃木県 | 一、八六〇 | 二、一三四 | 二、四九〇 | 三、〇一八 | 三、二一六 |
那須北 | 一六五 | 一六二 | 二四三 | 二八八 | 三六九 |
那須町 | 四六 | 四二 | 五二 | 五九 | 七九 |
黒磯市 | 七 | 六 | 一六 | 一八 | 一九 |
黒羽町 | 一八 | 一四 | 二八 | 二八 | 二九 |
湯津上村 | 一一 | 三 | 五 | 五 | 五 |
大田原市 | 七五 | 八九 | 一三〇 | 一七二 | 二二五 |
西那須野町 | 八 | 八 | 一二 | 六 | 一二 |
(「栃木の林業」、「栃木県林業統計書」) |