一・七 聖徳太子の千円札発行
六・二五 朝鮮動乱勃発する
九・二〇 衣料の切符制度廃止される
この五月五日発行の「金青文化」には、大正・昭和を通じて、しばしば問題とされている生活改善の要項が、金田村(役場)から寄稿されているので、その内容の一端を抜き書きしてみる。
一、結婚の基準 披露宴の時間は二時間以内とする。新婦は衣裳の着替え等は廃止すること。二の膳の廃止、村廻りの廃止、すきみ酒等の如き陋習は廃止する等である。
二、嫁入道具の標準 箪笥一棹、鏡台一台、夜具入一箱、下駄箱一個、盥一個、張板二枚、裁板一枚、布団一組、座布団二枚、右を最高限度とする。
三、その他の祝事について 桃の節句、端午の節句についての贈物は、最近親者の相談により一対に留めること。子の出生祝については長男長女に留め節句に準ずること。一般者間の贈物は組又は部落一括して現金にてなす様にする。
四、葬祭の場合 棺ざやは新調しないで、墓標を立てる。香典返しは廃止すること。追膳供養等の引物は廃止する。
五、その他の行事 村としての行事 成年祭(一月十五日) 農業祭(五月三日、十一月二十三日、体育的行事も兼ねて行う)。部落ごとにする行事 あき日待ち(子供を招待してご馳走する) 年重ねは廃止する。
(「金青文化」春季号 昭和二五年五月)
八月の南北間の朝鮮戦争を契機に、米軍の特別需要と、二十八年停戦後の韓国復興の特需が続いて、日本には好景気が到来したのであるが、市民生活にどれほどの影響をもたらしたかは、把握し難いところである。一方で警察予備隊(自衛隊の前身)も創設されるなどの世相は、翌年ごろから「逆コース」ということばで表現されるようになっていった。