第三節 市制施行以後

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 昭和二十九年十二月一日に、大田原市が発足した。「きょう大田原市誕生」と見出しの、同日付「下野新聞」の記事から抜粋して、当日の模様をうかがうことにする。
 
大田原市役所開所式は一日午前十一時小学校講堂に関係者約二百名出席して挙行、益子市職務執行者、市議会議員代表のあいさつ、職員辞令交付、来賓の祝辞あり万歳三唱、祝宴に移る(以下略)。
   商店街も販売合戦
大田原市荒町商店連合の市制施行廉売市は一日から三日間行い、チンドン屋の大行進、荒町各所で歌曲、舞踊、演芸大会を開催する。また矢板町から大田原市上町に進出した小島屋百貨店支店も一日から五日間冬季大特売を開始、ほか各商店も一斉売出しをはじめ、ここ新大田原市は市制施行をめぐって、販売合戦真ッ最中で市民を面喰らわせている。
   小中校生が旗行列
大田原中は一日午前九時市制施行記念式を挙行。一千二百名の生徒は市制を祝い、小旗を持って登下校する。なお大田原小でも一日午前九時市制記念式を挙行。児童二千三百名は十時同校を出発、市内目貫の大通りを旗行列で練りあるく。