ここにはじめて近代国家の中央集権的な学校の中で、西欧の学問を教育するようになったのである。この貢進生の制度も廃藩置県によって明治四年には廃止されたが、相当多くのものは、その後めざましい活動を展開し、日本の近代化に貢献する点が多かったのである。
下野国(栃木県)の諸藩からどのような貢進生が選出されたであろうか。
足利藩(一万一千石)西村貞
壬生藩(三万石)鳥居帎(まこと)
宇都宮藩(七万石)家亀六
佐野藩(一万六千石)向坂兌(さかた)
黒羽藩(一万八千石)佐藤計四郎
大田原藩(一万一千石)大田原直之丞
烏山藩(三万石)佐藤幹
吹上藩(一万石)野瀬斉
(「栃木県史しおり・近現代八」、「下野の貢進生」唐沢富太郎)