私立大田原家政女学校

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私立大田原家政女学校について、大田原小学校所蔵「郷土教育資料」によると次のように記されている。
 
私立大田原家政女学校は大田原町一九六番地にある。
本校は元私立大田原実科裁縫女学校と称し大正十四年十一月仮校舎に於て授業を開始す。(創立者綿貫茂)
大正十五年四月十二日付を以て学校設置の件を認可され新築落成す。その後昭和二年三月私立大田原家政女学校と改称、同年十月三十日付を以て設立者名儀を鈴木邦衛に変更す。


大田原家政女学校(「大那須野写真帳」)

昭和四年二月学則の変更を行い従来尋常小学校卒業者を入学せしものを高等小学校卒業者と改む。
設備 敷地坪数 九六六坪
校舎坪数(六十六坪二合五勺五十四坪)計一二〇坪二合五勺
  其他物置坪数 十六坪五合
本校の制度
 本校は本科、専攻科、別科の三つに別る。
本科 高等小学校卒業者を入学せしめて二ケ年にて卒業す。但し尋常小学校卒業以上の者で入学を希望する者には考査の上入学を許す。

専攻科 本校本科卒業生及び高等女学校、実科女学校卒業者又は之と同等の技能を有すると認めるものを入学せしめ一ケ年にて卒業す。

別科 入学資格に制限なくただ十二歳以上の者とす。農閑期を利用して教授し期間中は随時入学を許し三ケ年を通じて十二ケ月出席したる者を卒業とす。

 教授科目は修身、国語、算術、裁縫手芸、家事(育児・看護・法制・経済大意)外に本科生には常識的に英語の初歩を教授す。各科共に課外として生花の教授をなし、尚専攻生には特に茶の湯の教授をなす。
 第十二回卒業証書授与式 昭和十三年三月二十七日
         大田原家政女学校
   式次第
 一、生徒着席
 二、来賓着席
 三、敬礼
 四、君が代
 五、勅語奉読
 六、卒業証書及賞状授与
 七、愛国婦人会賞授与
 八、校長告辞
 九、来賓祝辞
 一〇、校主挨拶
 一一、在校生送辞
 一二、卒業生答辞
 一三、送別ノ歌
 一四、敬礼
 一五、順次退場
           以上
  卒業生一覧として(氏名略)
 専攻科卒業生一八名
 本科卒業生 五十名
 別科卒業生 二十名 合計八十八名
 外に受賞者一覧二十一名
(学校・第二)

の住所と氏名がイロハ順にのせてある(第9表)。
第9表 卒業生一覧
(昭和四年六月一日調査)
実科本科
卒業回数一〇一一一二一三一四一五一六一七合計
人員二〇一九二四四五四一三八四二五五五九四二四四四四九一九五九三八〇九〇九二二
(「郷土教育資料(一)」大田原小学校所属)