少年団

1197 ~ 1198
少年団は昭和四年、文部省に社会教育局が設けられ、同七年「児童生徒ニ対スル校外生活指導ニ関スル件」の文部大臣訓令によって、学校単位に全国一斉につくられたものである。
 大田原小学校においては、昭和九年満九歳から満一六歳までの児童生徒二六六名で結成され、学校長が団長となった(大田原・第二九)。これ以前に大正十年八月、大田原少年団が創立されている。団長手塚元気(大正十四年「大田原小誌」)。
 佐久山町には、荒町義勇少年団が昭和七年二月に結成され、毎月一・十五日に朝起会を催し、団長指揮のもとに、神社参拝・体操・唱歌及び手旗の使い方等を行ったと記録されている(「郷土地誌資料」佐久山小学校所蔵)。
 また昭和六年「金田村郷土誌」(金田学事会編)は、次のように記している。
 
     南金丸少年団
南金丸少年団は事務所を金田尋常高等小学校内に置き、大正十四年十二月二十日の創立にかかり、大正十五年二月二十日発団式及び団旗樹立式を那須神社々前にて行ふ。現在団員六十名の多きに達し益々発展向上しつつあり。本団の団則左の如し。

  誓約一、皇室を尊崇し神を敬ひ祖先を崇ぶこと
    二、人の為、世の為、国の為につくすこと
    三、規則を守ること
  標語 「そなえよ、つねに」
  団則十条
   一、本団ヲ南金丸少年団トス
   二、本団ハ尋常科第五学年以上ノ者ヲ以テ組織ス
    但、五年以下ノ者ニテモ入団希望アルモノハ、入団ヲ許スコトアルベシ
   三、本団ニ賛助員並ニ顧問若干名ヲ置ク。
   四、本団ニ幹部ヲ置キ団員ヲ指揮シ兼テ本団ノ事務ヲ分掌ス
   五、団員ノ名誉ハ絶対ニ重ンズヘキ事
   六、団員ハ一家ノ如ク兄弟ナリトイフ考ヲ持ツコト
   七、団員ハ礼儀ヲ正シクシテ下品ナル振舞ヲセザルコト
   ハ、団員ハ公徳ヲ重ンジ社会ノ秩序ヲ守ルコト
   九、団員ハ質素倹約ヲ旨トシ如何ナル物ト雖無駄ニセザルコト
   十、本団ニ対シ名誉ヲ汚損セシモノ又団則ニ違反セル行為アリタルモノハ除名スルコト