教化団体

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教化団体は次のとおりである。
大田原児童保護会
昭和三年十一月発会、教育の振興を図り、学校教育を後援することを目的とし、学芸研究・児童体育・就学・出席等の奨励、学校と家庭の連絡、児童保護等の事業を行う。会長阿久津透、会員五〇〇名。
国聖会
大正六年創立、仏典の研究を通じ、社会教育的印刷物の発行等を行う。会長森谷鉄三郎、会員二十余名。
国聖婦人会
大正十一年創立、正法寺関係婦人部で組織され、仏典の研究、警察・学校と共同して、社会教化の事業に参加する。会長多賀たけ、会員二四名。
大田原町補導委員会
「栃木県社会事業協会輔導委員会設置規程」(年月不詳)により設置される。児童保護・社会教化・社会改善に必要なる事項等を委員会の任務とする。会長川上利一。

(「郷土教育資料」大田原小学校所蔵)

大田山双葉会
大正十一年八月創立、社会事業として児童保護(コドモ会・林間学校)、青年修養機関(青年義勇団・双葉図書館・夜学)、社会事業(人事相談・救療等)の三事業を経営する。代表者黒田白純(光真寺)。会員三〇名。
那須仏教慈恩会
大正二年五月創立、郡内全般の釈放者保護及び教化事業、郡内各宗寺院を以って会員とする。理事長中井本儀(正法寺)。

(大田原・第二九)

金田村学事会
明治三十八年一月金田教育会と称し、後、金田学事会と改める。教育の普及伸展を図るを目的とし、講演・研究・協議等の事業を行う。

(「金田村郷土誌」金田学事会編)

  親園小学校同窓会 明治三十八年一月創立。
  親園小学校女子懇和会 明治三十九年一月創立。
(「親園郷土誌」親園小学校所蔵)

  親園尋常高等小学校奨学会 昭和三年十一月創立。
(「栃木県史 史料編・近現代八」)

佐久山町母の会 昭和三年二月創立。会員の知識向上、子女の教養、家庭改善等を目的とし、講演・講習会・学校教育の後援及び児童健康相談所を開く。会員四五〇名。
曹洞宗向上会 実相院開山講 常敬青年会 常敬婦人会 佐久山町仏教会

(「郷土地誌資料」佐久山小学校所蔵)

 大正から昭和初期にかけての社会教育は、教化活動に重点が置かれたようである。昭和四年文部次官の「教化振興ニ関スル件」の通達が出され、教化総動員運動が開始された。本県においても、この年に県教化事業連合会の発会式が二月に行われ、各方面に活動が開始されたようである。当時の国民教化は、社会教育にとって大きな意味を持っていたように思われる。前記の諸団体は、当時本市において活躍した教化団体である。