戦後の宗教

1301 ~ 1303
太平洋戦争が終結すると、昭和二十年十二月、連合国総司令部より「神道指令」が出されて、神社の国家管理の廃止、民主的神道への再編を命令されることとなり、ここに国家神道体制は終ったのである。戦時下の宗教統制も解かれ、前記の社格制度は廃されたのである。
 同二十一年二月、「宗教法人令」によって、皇典研究所・大日本神祇会・神宮奉斉会等が神社本庁をつくり、県には県神社庁を設立したのである。
 同二十六年四月、「宗教法人法」が制定されると、神社は宗教法人として、仏教各宗・教派神道・キリスト教等と同様に扱われるようになったのである。
 次の資料は「国家神道に対する政府の保護支援の廃止に関する文書」であるので参考に供したい。
 
   栃那学第二一号
 昭和二十一年一月二十日                      那須地方事務所長 印
各町村長 殿
各学校長 殿
 国家神道神社神道ニ対スル政府ノ保証支援保全監督並ニ弘布ノ廃止ニ関スル件
首題ノ件ニ関スル十二月十五日付連合国軍最高司令部ノ指令ニ基ク実施要領ニ付内務文部両省ヨリ別紙ノ通リ指示有之候趣ヲ以テ内政部長ヨリ通牒有之候ニ付関係ノ向ヘ周知ノ上之カ措置方万遺憾ナキヲ期セラレ度此段依命及通牒候也

(大田原・第四三)

     庶第三五五号ノ二
        受領証
一、国家神道神社神道ニ関スル連合軍総司令部ノ指令ニ基ク措置ニ関スル件
 本月二十日付栃那学第五〇号ニ依ル右通牒文正ニ受領候也
  昭和二十一年二月二十七日
                               那須郡大田原町長 増渕音一郎
 栃木県内務部長 殿
(大田原・第四三)