正守は鹿沼の刀匠良助正義の孫にあたり、父主税介とともに作陽松平藩の抱鍛冶となる。父におとらぬ備前伝に通じ良作を遺す。本作は備前伝をもって鍛刀した快心の作である。
形状 鎬造 丸棟 幅広く反り浅し
時代別 江戸末期
刃長 七六・三センチメートル
反り 一・九センチメートル
中心 剣刃上栗尻
目釘 一個
鍛 小板目良く詰んで精美 地沸強し
刃紋 大丁字 重花匂い錵深く砂流し交る
鋩子 中鋩 乱れ込み地蔵返り
彫物 なし
国別 武蔵国
七 刀銘 作陽幕下士細川正守刻印 元治元甲子年春日造 一口