一四 七重塔

1363 ~ 1363
 薬師堂境内にある七重塔は、貞享元年(一六八四)建立で、基礎は凝灰岩、塔は安山岩で造られている。基礎は一辺を一・四メートルの方形のプランの上にもう一段の基礎を加え、その上に塔身や屋蓋は方形プラン、塔心は円形プランを積みあげたものである。地上現存の全高四・八五メートル(形式からみて建立当時は相輪部を具備したものと考えられるが最上部の九輪を欠失している)あり、当地域付近の古石塔中最大のものであり、また製作も江戸時代中期のものとして優秀である。塔心には次の銘文が刻されている。
  奉建立 二世安楽所
  干時貞享元年甲子十一月吉日
  雨薬山医光寺
  順海上人祐玄

七重塔