一六 山門

1364 ~ 1364
 佐久山館主福原刑部資倍の室、播州山崎城主本多肥後守忠英の女が、子供三人ほど早世したので、その供養のため福原家の菩提寺実相院に、正徳年間(一七一一~一七一六)建立寄進したものであるといわれる。
 この山門は和唐折衷の四つ脚門で、屋根に矢板市平野産の石を用いている。石屋根としては北限ともいうべきものであろう。山門上部正面及び裏面に本多家の家紋本、その両側に福原家の家紋一文字が配されている。この山門は佐久山宿の数度の大火にも類焼を免がれ当時の姿をそのままに伝えている。