四七 餅つき唄

1392 ~ 1393
 この餅つき唄は平安時代の末期、治承四年(一一八〇)那須十郎、与一の兄弟が源九郎義経の家来となって平家追討の旅にたつ時、福原の領民がその出陣を祝って、激励の力餅を大勢で面白く、代る代るついて差し上げたのが始めと、伝えられているがさだかではない。
 毎年九月八日は福原玄性寺において、那須家の供養に餅つき唄を奉納している。
  一、那須与一宗隆公は色白で
    おとこ美男で旗頭
  一、福原の湯泉林の八重桜
    八重につぼんで九重に咲く
  一、九重が十二ひとえに
    咲くならば
    湯泉林は花でかがやく
  一、友達がたまにきたのに
    なにもない
    天上とぶ鳥がんの巻物
  一、巻物をといてのばして酒肴
    ひとつおあがり菊の玉酒
  一、白河の天守やぐらの
    はねつるべ
    こんどよく見な
    あがりさがりを
  一、このもちはいくらついたと
    聞いたなら
    二石三石八おけ八かます

餅つき唄


大田原市無形文化財 福原のもちつき歌