四九 湯坂遺跡(北金丸)

1394 ~ 1394
 この遺跡は昭和三十二年十月、同三十八年の二回発掘され、面積は約一〇〇アール以上にわたる。そのうち第一次の発掘調査により、二つの住居跡と袋状土壙が発見されたほか、遺物として土器多量・石鏃・石斧・石匙・石錐・石皿・敲石・磨石・凹石・硬玉製大珠などが発掘された。
 中期縄文時代前葉末の集落跡で、その貴重さは、出土の土器等からみて、阿玉台式から加曽利E式へ移行する時期の一標準たりうるものとみられる点にある。
 この遺跡は北金丸湯坂地区北東の白旗丘陵上に位置し、現在は雑木林になっている(「前編」、「湯坂遺跡調査報告書」)。